｢イローナの四人の父親｣　A.J.クィネル - 横浜市 元町 中華街の美容室

 

あらすじ

美しいエヴァ・マレイターは生きる金のため、祖国を違える米、独、ソ連、英の四人の

スパイたちと関係し身を売ったが、それっきりで娼婦稼業をやめにした。

二週間後、エヴァは何とかして男たち四人に連絡を取り昼食に招待し男たちに告げた。

「私妊娠しちゃったの。色々あって中絶できません。あなた達のうち誰かが父親よ。他にいる

はずがないの」

困惑し驚愕する男たち。しかも困ったことに四人のうち三人はスパイ、残るソ連の男は特殊

部隊の隊員だったのだ。

｢みんなで話合って。お願い。私はキッチンへコーヒーを入れに行くわ。結論がでたら呼んで

頂戴｣

エヴァは15分たっても呼ばれないので、突然立ち上がって、大股にドアのところに行き

開けて、男たちを睨みつけた。

｢私には宝物なの!　大事な大事なものなの。でもあなたちにはそうじゃないのね・・・

意見が一致しないのなら出て行って!｣

ロシアの男が言った

｢エヴァ、生まれてくる子供が男の子の場合の名前はすでに決めたんだがね、

女の子の名前についてはまだ議論中なんだ｣

議論の末、四人はそれぞれ距離を置いてエヴァと子供を見守ることにすることにした。

エヴァは、15年後に死んだ。

14年の月日が流れ、少女は聡明で美しく育ち、14に過ぎなかったが、賢さという点ではもっと

ずっと成長していた。

名前はイローナ。

そして国家間陰謀の最前線で活躍している四人に、一通の手紙が届く。

差出人はイローナ。かつて男たちが父親となることを誓った少女。

イローナは一人きりで考え、彼女は四人の｢おじさんたち｣に同じ文面の手紙を

書くことにした。

どの手紙にも最初は

｢これはイローナからの手紙です｣という言葉で始めた。

そして彼女はこう締めくくった

｢あなたの愛する娘、イローナ｣

やがて四人の父親はイローナとの出会いの時を迎えた。

しかし、時同じくしてイローナが何者かに誘拐された。

誰が？　何のために？

各国の最高部に所属する、その道では百戦錬磨の男たちによる国家の利害を超えた

必死の追撃、救出作戦が始まった。

感想

いや～、面白かった。

あらすじ読んでると読みたくならないかな？

A.J.クィネルは大好きな冒険作家で、ブログでは幾度となく

紹介してるけど、僕は傭兵クリーシィ・シリーズが好きで

シリーズ以外はあんまり読んでないけど

この｢イローナの四人の父親｣はいつか読みたいと思っていて

で、読んだんだよね。

最近やることなくて暇だから。

読書が進むんだよね。ナイトランプだけ点けて(節電)

でもね、クリーシィ・シリーズのファンには嬉しい、

若きころのマキシーが少し登場するんだよね。

でも、誰が何のためにイローナを誘拐したのか?

なぜ、各国の凄腕スパイたちを敵に回してでも誘拐したのか?

プロフェッショナルの四人が救出するべく、敵を追跡する過程の

アクションは一級品の面白さだ。

イローナも勇気のある、ホントにいい子で、

恐ろしく怖い目にあってるのに、泣きたいけど

泣いていてもしかたないと心に決め、

もう二度と泣くつもりはなかった。と誓う。

父親たちも人間ができたいい男たちでイローナのためなら

今の地位を失ってもいい覚悟で行動し

｢選択の余地なんてない｣とキッパリ言い放つ。

異色スパイ小説です。

オススメ。

次はまた、ベッカー・シリーズに戻ろうと思う。

ジョン・ベッカー　シリーズ第3弾｢歪んだ愛｣

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